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食習慣と歯周病|間食・アルコール・プロテインの“頻度”が歯ぐきに与える影響

当院は「歯を残すこと」を追求した精密治療専門クリニックとして、多くの患者様の診療にあたっています。その中で、「定期的にメンテナンスに通っているのに、歯周病が進行している気がする」「歯磨きは頑張っているのに、歯ぐきが腫れやすい」といったご相談をいただくことがあります。
ご自身では完璧なケアをしているつもりでも、思わぬところに「歯を失うリスク」が潜んでいることがあります。それは、毎日の「食習慣」です。
歯周病は、お口の中の細菌(歯周病菌)によって引き起こされる炎症性の病気ですが、その進行スピードや発症リスクは、私たちが口にするもの、および何より「口にする頻度」に大きく左右されます。これは、当院が導入している予防管理プログラム「MTM(メディカルトリートメントモデル)」においても、非常に重要なリスクファクターの一つです。
今回は、意外と見落としがちな「間食」「アルコール」、および近年健康のために摂取する方が増えている「プロテイン」の摂取頻度が、歯ぐきにどのような影響を与えるのかについて解説します。 正しい知識を持つことで、毎日の食事が「歯を悪くする習慣」から「健康を守る習慣」へと変わります。ぜひ最後までお読みください。
目次
- 1. 「だらだら食べ」が歯周病菌を元気にしてしまう理由
- 2. アルコールと歯ぐきの意外な関係:脱水と炎症のリスク
- 3. 健康のための「プロテイン」が盲点に?注意すべき飲み方
- 4. 歯周病リスクを下げるための「摂取ルール」
- 5. まとめ:食習慣の見直しと予防管理で、歯を一生残す
1. 「だらだら食べ」が歯周病菌を元気にしてしまう理由
まず、最も注意が必要なのが「間食」の摂り方です。
私たちの口の中は通常、唾液の働きによって中性(pH7前後)に保たれています。しかし、食事をすると口の中は酸性に傾き、歯が溶けやすい状態(脱灰)になります。同時に、食べカスや糖分は歯周病菌の格好のエサとなり、ネバネバしたプラーク(バイオフィルム)を作り出します。
通常であれば、食後しばらくすると唾液の力で口の中は洗浄され、中性に戻ります(再石灰化)。しかし、間食の頻度が多いとどうなるでしょうか?
- 口の中が常に酸性のままになる: 歯が溶け続けるだけでなく、酸性の環境を好む悪玉菌が増殖しやすくなります。
- 細菌に絶えずエサを与え続けることになる: 細菌が休むことなく活動し、毒素を出し続けるため、歯ぐ期の炎症が治まる暇がありません。
特に、デスクワーク中に飴を舐め続けたり、砂糖入りのコーヒーをちびちび飲み続けたりする習慣は、歯周病菌にとって最高の環境を作ってしまっているのです。これは、量よりも「頻度」と「時間」が問題です。
2. アルコールと歯ぐきの意外な関係:脱水と炎症のリスク
お酒が好きな方も注意が必要です。アルコールと歯周病には、大きく2つの関係性があります。
① 長時間の飲食による糖分摂取
お酒の席では、長時間にわたり飲食を続けることが多くなります。ビール、日本酒、梅酒、カクテルなどには糖質が含まれています。これを数時間かけて飲み続けることは、前述した「だらだら食べ」と同じ状態です。
② 脱水作用による唾液の減少
アルコールには利尿作用があります。お酒を飲むと喉が渇くのは、体が脱水状態になっているサインです。体内の水分が減ると、お口の中を守る最強の味方である「唾液」の分泌量も減ってしまいます。 唾液には、お口の中を洗い流す「自浄作用」や、細菌の活動を抑える「殺菌作用」があります。唾液が減るとこれらの防御機能が低下し、歯周病菌が爆発的に繁殖しやすくなります。飲酒後はそのまま寝てしまうことも多いため、乾燥した口の中で一晩中細菌が暴れ回ることになり、翌朝の歯ぐきの腫れや口臭の原因となります。
3. 健康のための「プロテイン」が盲点に?注意すべき飲み方
近年、筋力アップや健康維持のためにプロテインを飲む方が増えています。タンパク質自体は、歯ぐきや骨を作るために欠かせない栄養素であり、歯周病予防の観点からも摂取は推奨されます。
しかし、注意したいのは「飲み方」と「種類」です。
多くのプロテイン飲料には、飲みやすくするために甘味料や糖分が含まれています。また、プロテインは粘度が高く、歯や歯ぐきの境目に停滞しやすい性質があります。 ジムでのトレーニング中や仕事の合間に、スポーツドリンク感覚でプロテインを頻繁に摂取し、そのまま放置していませんか?
栄養価が高いプロテインが歯と歯ぐきの間に残り続けることは、細菌にとって栄養満点のエサがある状態です。健康のために飲んでいるはずが、摂取頻度やその後のケアを間違えると、お口の環境を悪化させるリスクになりかねません。
4. 歯周病リスクを下げるための「摂取ルール」
食習慣を見直し、歯周病のリスクを下げるためには、我慢するのではなく「ルール」を決めることが大切です。以下のポイントを意識してみてください。
① 時間を決めて摂る
間食や甘い飲み物は「回数」を減らし、時間を決めて摂りましょう。例えば「おやつの時間は15時だけ」と決め、それ以外は水やお茶にするなど、口の中を休ませる(中性に戻す)時間を作ることが大切です。
② お酒の合間に水を飲む
飲酒時は同量のお水(チェイサー)を飲むことで、脱水を防ぎ、口の中の糖分を洗い流す効果が期待できます。これは二日酔い防止だけでなく、歯周病予防にも効果的です。
③ 飲食後は口をゆすぐ
プロテインや間食の後は、水で口をゆすぐだけでも効果があります。成分をお口の中に停滞させないようにしましょう。もちろん、可能であれば歯磨きをするのがベストですが、難しい場合はうがいだけでも習慣にしてください。
5. まとめ:食習慣の見直しと予防管理で、歯を一生残す
歯周病は、歯科医院での治療だけでなく、ご自宅での生活習慣の積み重ねが結果に大きく現れる病気です。 「最近、歯ぐきの調子が悪いな」「出血が気になるな」と感じたら、一度ご自身の食習慣や摂取の“頻度”を見直してみてはいかがでしょうか。
当院では、対処的な治療だけでなく、「なぜ病気になったのか」という原因を突き止め、再発を防ぐための予防管理(MTM)に力を入れています。患者様一人ひとりのリスクに合わせた食事指導やケア方法をご提案し、生涯ご自身の歯で過ごせるようサポートいたします。
代官山で歯周病治療や予防歯科についてのご相談なら、代官山WADA歯科・矯正歯科へお任せください。 スタッフ一同、皆様の健康な毎日をサポートさせていただきます。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
渋谷区代官山T-SITE内の歯を残すことを追求した歯医者・歯科
TEL:050-3188-8587
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