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歯周病が治らない原因は「歯ぎしり」?無意識の力が歯を破壊するメカニズム

こんにちは。代官山WADA歯科・矯正歯科です。
「毎日丁寧に歯磨きをしているのに、どうしても奥歯の腫れが引かない」 「朝起きると、なんとなく歯が浮いたような違和感がある」
そんなお悩みをお持ちではありませんか? 実は、歯周病の治療がなかなかうまくいかない場合、その裏側には「無意識の力」が隠れていることが非常に多いのです。
それが、夜間の「歯ぎしり」や、日中の「食いしばり」です。
歯周病は、細菌による「炎症」が主な原因ですが、そこに過度な「力(噛む力)」が加わると、歯を支える骨の破壊スピードは何倍にも加速してしまいます。 つまり、いくらお掃除を頑張っても、この「力」をコントロールしない限り、歯周病の進行を止めることは難しいのです。
この記事では、なぜ歯ぎしりが歯周病を悪化させるのか、その意外なメカニズムと、あなたの大切な歯を「破壊的な力」から守るための具体的な方法について、院長の視点から分かりやすくお話しします。
目次
- 1. 歯周病は「細菌」と「力」のダブルパンチで悪化する
- 2. あなたは大丈夫?隠れ「食いしばり」セック
- 3. 骨が溶けるメカニズム。「安静」がないと組織は壊れる
- 4. 治療のステップ。まずは「炎症」を抑え、次に「力」を分散
- 5. 寝ている間の歯を守る「ナイトガード」という選択
- 6. 日中の「無意識の癖」に気づくことから始めよう
- 7. インプラントや矯正治療中の方こそ要注意
- 8. まとめ:力をコントロールして、治療の成果を最大化する
1. 歯周病は「細菌」と「力」のダブルパンチで悪化する
歯周病は、プラーク(細菌)によって歯ぐきが炎症を起こし、骨が溶けていく病気です。これだけでも十分に怖い病気ですが、ここに「過度な力」が加わると、事態はさらに深刻になります。
揺さぶられた杭(くい)が抜けやすくなる理由
地面に刺さった杭をイメージしてください。周りの土がしっかりしていれば、多少押しても杭はびくともしません。 しかし、雨で土が緩んでいる(=歯周病で骨が弱っている)状態で、杭を強く揺さぶったら(=歯ぎしりで強い力がかかる)どうなるでしょうか? 杭はあっという間にグラグラになり、最終的には抜けてしまいますよね。 歯周病の歯に歯ぎしりの力が加わるというのは、まさにこの状態なのです。
2. あなたは大丈夫?隠れ「食いしばり」チェック
歯ぎしりや食いしばりは、無意識に行っていることが多いため、ご自身では自覚がないケースがほとんどです。以下のサインがないかチェックしてみましょう。
- 舌の縁や頬の内側に「跡」がついている: 舌の側面がギザギザしていたり、頬の内側に白い線が入っていたりするのは、無意識に強く噛みしめている証拠です。
- 朝起きた時にアゴが疲れている: 寝ている間に、激しい筋トレをしたかのような力がアゴにかかっています。
- 歯がすり減って平らになっている: 犬歯の先端や奥歯の噛み合わせ面が削れて平らになっている場合、長期間強い力がかかっています。
- 歯の根元がくびれている(楔状欠損): 強い力がかかると、歯の根元に応力が集中し、エナメル質がパキッと欠けてしまうことがあります。
3. 骨が溶けるメカニズム。「安静」がないと組織は壊れる
私たちの体は、ダメージを受けても休めば修復されます。しかし、歯周病で炎症を起こしている組織に、夜通し強い力がかかり続けるとどうなるでしょうか。
歯周病の歯にとって、歯ぎしりは「過重労働」
歯を支える「歯根膜(しこんまく)」というクッションのような組織があります。炎症がある状態で強い圧力がかかり続けると、この歯根膜の血流が止まり、組織が壊死してしまいます。 すると体は「ここはもうダメだ」と判断し、急速に骨を吸収(破壊)してしまいます。これが、歯周病と歯ぎしりが合併した時に、骨が急速になくなる理由です。
4. 治療のステップ。まずは「炎症」を抑え、次に「力」を分散
当院では、以下の順序で治療を進めます。
いきなり削ったり詰めたりしない理由
まずは、歯周病の治療(プラークコントロール)で炎症を鎮めることが最優先です。土台がグラグラの状態で噛み合わせを調整しても、正確な位置が決まらないからです。 炎症が落ち着いてきたら、噛み合わせのバランスを見ます。特定の歯だけに強い力がかかっている場合は、少しだけ歯を削って調整したり、被せ物の形を修正して、力を全体に分散させます。
5. 寝ている間の歯を守る「ナイトガード」という選択
就寝中の歯ぎしりは、体重の数倍もの力がかかると言われており、これを意識的に止めることは不可能です。そこで最も有効なのが「ナイトガード(マウスピース)」です。
たった1枚のマウスピースが、歯の寿命を延ばす
寝る時にナイトガードを装着することで、歯にかかる強烈な力をクッションのように吸収・分散させることができます。 「寝る時に違和感がありそう」と心配される方もいますが、薄型で違和感の少ないタイプも作成可能です。この1枚があるだけで、歯と骨へのダメージは劇的に減り、歯周病の進行を食い止めることができます。
6. 日中の「無意識の癖」に気づくことから始めよう
日中の食いしばりは、仕事中やスマホを見ている時など、集中している時に起こりやすいです。
「歯を離す」意識づけ(TCH是正)のすすめ
本来、リラックスしている時は、上下の歯は接触していません(2〜3mm離れています)。 もし日中に上下の歯が触れ合っていることに気づいたら、すぐに離して深呼吸をしましょう。 「歯を離す」と書いた付箋を目につく場所に貼るなどして、脳に「歯は離れているのが普通」と覚え込ませることが大切です。
7. インプラントや矯正治療中の方こそ要注意
インプラントは天然歯にある「歯根膜」というクッションがないため、力がダイレクトに骨に伝わります。そのため、歯ぎしりの影響を受けやすく、ネジが緩んだり、最悪の場合は骨が溶けてインプラントが抜けたりするリスクがあります。 また、矯正治療中も、予期せぬ方向に歯が動いてしまう原因になります。 こうした治療を受けている方こそ、力のコントロールは必須条件と言えます。
8. まとめ:力をコントロールして、治療の成果を最大化する
「一生懸命歯磨きしているのに、良くならない」 そう感じている方は、一度「力」の問題に目を向けてみてください。
細菌(汚れ)のコントロールと、力(噛み合わせ)のコントロール。この2つが揃って初めて、歯周病治療は成功します。 「自分は歯ぎしりをしているのかな?」と気になった方は、お気軽にご相談ください。お口の中を見れば、力がかかっているサインはすぐに分かります。
東京・代官山エリアで、噛み合わせまで考慮した包括的な歯科治療なら、代官山WADA歯科・矯正歯科へお任せください。 あなたの歯を守るための最適なプランをご提案します。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
渋谷区代官山T-SITE内の歯を残すことを追求した歯医者・歯科
TEL:050-3188-8587
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